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医療機関様のための実務ガイド
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クリニック経営者が知っておきたい補助金の基本
はじめに 「補助金を活用して電子カルテを導入したい」「設備を新しくしたいが費用が心配」 ——そうした声をクリニックの先生方からよくお聞きします。 補助金は上手に活用すれば経営の大きな助けになりますが、「助成金と何が違うのか」「どこに申請すればよいのか」「本当にもらえるのか」と疑問をお持ちの先生も多いのではないでしょうか。 この記事では、補助金の基本的な仕組みから、クリニックが活用しやすい補助金の種類、申請時の注意点まで、わかりやすく解説します。 補助金・助成金・融資の違い まず、混同されがちな「補助金」「助成金」「融資」の違いを整理します。 種類 主な財源・実施主体 返済の有無 主な担当専門家 補助金 国・自治体(予算事業) 不要 行政書士・中小企業診断士 など 助成金 雇用保険料(厚生労働省系) 不要 社会保険労務士 融資 金融機関・政策金融公庫 必要(利子あり) 金融機関・税理士 など 補助金と助成金は、どちらも返済不要という点では共通していますが、財源や制度の目的、申請窓口が異なります。 雇用・労務に関する助成金(例:雇用調整助成金)は社会
5月16日読了時間: 6分


開業前に確認すべき法令・規制の基礎知識――クリニック経営に関わる主な法律を整理する
はじめに クリニックを開業・運営するにあたって、医師としての専門知識だけでなく、医療に関する法令・規制の基礎知識も欠かせません。 「知らなかった」では済まない法令違反が、行政指導・診療報酬の返還・最悪の場合は保険医療機関の指定取り消しにつながることもあります。 この記事では、クリニック開業前に押さえておきたい主な法令・規制を分野別に整理します。 専門的な内容については各専門家に相談することを前提に、まず全体像を把握していただくことを目的としています。 医療法――クリニック運営の基本となる法律 医療法は、医療機関の開設・管理・構造設備などについて定めた、クリニック運営の根幹となる法律です。 開設・管理に関する主なルール 診療所の開設には保健所への届出(個人)または都道府県知事の許可(医療法人)が必要 診療所には管理者(原則として医師)を置かなければならない 管理者は原則としてその診療所に常勤しなければならない 構造設備基準(診察室の面積・待合室・手洗い設備等)を満たす必要がある 医療広告に関するルール 医療法および医療広告ガイドラインにより、クリニ
5月3日読了時間: 6分


クリニック開業までにかかる費用の全体像――資金計画で失敗しないために
はじめに クリニックの開業を検討するとき、「どのくらいの資金が必要なのか」は最初に気になるポイントのひとつです。 しかし開業費用は診療科・立地・規模・内装のこだわりによって大きく異なり、「いくらあれば大丈夫」と一概には言えません。 それ以上に問題なのが、見落としがちな費用の存在です。 物件取得費や内装工事費は意識しやすい一方、行政手続きにかかる費用・開業後の運転資金・予備費を甘く見積もった結果、開院直後に資金繰りが苦しくなるケースが実際に起こっています。 この記事では、クリニック開業にかかる費用の全体像を項目別に整理します。 資金計画を立てる際の参考にしていただければ幸いです。 開業費用の全体像 開業にかかる費用は、大きく以下の5つに分類できます。 物件取得・初期費用 内装工事費 医療機器・設備費 開業準備費用 運転資金 それぞれ順番に見ていきましょう。 ① 物件取得・初期費用 テナント(賃貸)の場合 費用項目 目安 敷金・保証金 家賃の3〜12ヶ月分 礼金 家賃の0〜2ヶ月分 仲介手数料 家賃の1ヶ月分程度 前払い家賃 1〜2ヶ月分...
5月3日読了時間: 6分


院長交代・事業承継の手続きガイド――スムーズな引き継ぎのために準備すべきこと
はじめに 「子どもに継がせたい」「信頼できる後輩医師に譲りたい」「体調の問題で早めに引き継ぎを考えたい」――クリニックの事業承継は、院長先生にとって経営上の大きな節目です。 事業承継は単なる「院長の交代」ではなく、行政手続き・税務・労務・患者への対応など、多岐にわたる準備が必要です。 また、個人診療所と医療法人では手続きの内容が大きく異なります。 この記事では、院長交代・事業承継に必要な手続きの全体像を、個人診療所と医療法人に分けて解説します。 事業承継の主な形態 クリニックの事業承継には、大きく以下の形態があります。 親族内承継 子息・配偶者など家族の医師に引き継ぐケースです。 承継の意思疎通がしやすい一方、後継者が医師免許を持っている必要があります。 第三者承継(M&A) 親族以外の医師・医療法人に譲渡するケースです。 近年は医療機関のM&Aが増加しており、仲介業者を通じた後継者探しも一般的になっています。 廃院 後継者が見つからない場合や、院長の意思として廃院を選択するケースです。廃院の場合も行政への届出が必要です。 この記事では、主に承継
5月3日読了時間: 6分


個人診療所を医療法人化する流れと注意点――タイミングと手続きの全体像
はじめに 「開業当初は個人で始めたけれど、そろそろ法人化を考えたい」という院長先生からのご相談は少なくありません。 医療法人化には節税・承継・事業拡大といったメリットがある一方、手続きの複雑さや切り替え時のリスクを知らずに進めてしまうと、思わぬトラブルにつながることがあります。 この記事では、個人診療所から医療法人への移行の流れと、特に注意が必要なポイントを解説します。 なぜ法人化するのか――主なメリットの整理 法人化を検討するきっかけとして多いのは以下のような理由です。 節税・税務対策 個人の所得税は累進課税のため、収入が増えるほど税負担が重くなります。 医療法人化することで法人税の適用となり、役員報酬・退職金を活用した税務対策の幅が広がります。 一般的に年収(個人所得)が1,500〜2,000万円を超えてくると法人化のメリットが出やすいと言われています。 退職金の準備 個人では退職金を経費として積み立てることができませんが、医療法人であれば役員退職金を法人の経費として計上でき、老後の資産形成につながります。 事業承継・後継者への引き継ぎ...
5月3日読了時間: 5分


診療科目別・開設手続きの違いと注意点――内科・歯科・精神科・在宅専門クリニックの場合
はじめに 診療所の開設手続きは、基本的な流れはどの診療科でも共通です。 しかし診療科目によって、追加で必要な届出・設備基準・人員配置の要件が異なります。 「内科と同じように準備を進めていたら、自分の診療科では別の手続きが必要だったと後から気づいた」というケースも少なくありません。 この記事では、開業希望の多い診療科を取り上げ、それぞれの手続き上の注意点を解説します。 全診療科共通の基本手続きおさらい 診療科を問わず、以下の手続きは共通して必要です。 保健所への診療所開設届の提出 地方厚生局への保険医療機関指定申請(保険診療を行う場合) 構造設備基準(診察室6.6㎡以上・待合室・手洗い設備等)の充足 これらの詳細は、別記事にてご説明しています。 以下では、各診療科に固有のポイントを中心に解説します。 内科・小児科・皮膚科など「一般外来」系 一般的な外来診療を行うクリニックは、特別な追加手続きが少なく、基本的な流れで開設を進められます。 ただし以下の点は確認が必要です。 在宅診療を行う場合 在宅療養支援診療所(在支診)の届出を地方厚生局に行うことで、
5月1日読了時間: 5分


クリニック開業後にやるべき手続き一覧――見落としがちな届出と変更手続き
はじめに 開院準備の忙しさの中で、「開院後の手続き」は後回しになりがちです。 しかし開院後も、さまざまな届出・申請・更新手続きが発生します。 これらを見落とすと、加算が算定できない・法令違反になる・行政指導を受けるといったリスクにつながることがあります。 この記事では、クリニック開業後に必要となる主な手続きを時系列と種類別に整理します。 開院前のチェックリストとしてもご活用ください。 開院直後に必要な手続き X線装置の届出 X線装置(レントゲン)を設置した場合、備え付けた日から10日以内に保健所へ「エックス線装置備え付け届」を提出する必要があります。開設届と混同して忘れられやすいため、注意が必要です。 麻薬施用者免許の取得 麻薬(医療用麻薬・医療用麻薬含有製剤など)を診療に使用する場合、医師個人が都道府県への麻薬施用者免許を取得する必要があります。免許なしに麻薬を施用することは法律違反となります。 ペインクリニック・緩和ケア・在宅診療などで麻薬を使用する予定がある場合は、開院前から申請を進めておきましょう。 労働保険・社会保険の加入手続き...
5月1日読了時間: 5分


診療所の構造設備基準と内装工事の注意点――着工前に確認すべきこと
はじめに 診療所の開設にあたって、物件選びや内装工事は開業準備の中でも特に時間とコストがかかる部分です。 しかし「気に入った物件で工事を進めたら、完成後に保健所から指摘を受けてやり直しになった」というケースが実際に起こっています。 診療所として使用するためには、医療法および関連省令が定める構造設備基準を満たす必要があります。この基準を理解したうえで物件を選び、着工前に保健所へ事前相談を行うことが、開院の遅延や余計なコストを防ぐための最大のポイントです。 この記事では、診療所に求められる構造設備基準の概要と、内装工事を進めるうえで押さえておきたい注意点を解説します。 診療所の構造設備基準とは? 医療法第23条および医療法施行規則に基づき、診療所には一定の構造設備基準が定められています。 基準を満たさない状態では、保健所から開設届が受理されない、あるいは立入検査で是正を求められる場合があります。 主な基準の概要 診察室 面積は6.6㎡以上 診察に支障のない広さ・構造であること 待合室 診療を待つ患者が使用できる専用スペースを設けること...
5月1日読了時間: 5分


保険医療機関の指定申請――申請手続きの実務ポイントとよくある失敗例
はじめに 診療所を開設しても、それだけでは保険診療を行うことができません。 健康保険・国民健康保険などを使った診療(いわゆる「保険診療」)を行うためには、地方厚生局への「保険医療機関指定申請」が別途必要です。 「開設届を出したから、あとは診療を始めるだけ」と思っていたら、保険診療ができず開院を延期せざるを得なかった――そんなケースも実際に起こっています。 この記事では、保険医療機関の指定申請の仕組みと手続きの流れ、そしてスケジュール管理で押さえておきたい実務ポイントを解説します。 保険医療機関の指定とは? 保険医療機関とは、厚生労働大臣(実務上は地方厚生局)から指定を受け、健康保険法等に基づく保険診療を行うことができる医療機関のことです。 指定を受けることで、患者さんは健康保険証を使って診療を受けることができ、医療機関は審査支払機関(社会保険診療報酬支払基金・国民健康保険団体連合会)を通じて診療報酬を受け取ることができます。 自由診療のみを行うクリニック(美容外科・一部の歯科など)であれば申請は不要ですが、一般的な診療所のほとんどで、この指定申請
5月1日読了時間: 6分


個人開設と医療法人開設、どちらを選ぶべき?――メリット・デメリットを徹底比較
はじめに 診療所の開設を検討するとき、必ず直面するのが「個人で開設するか、医療法人を設立して開設するか」という選択です。 前回の記事では診療所開設の全体的な流れをご紹介しましたが、この「開設形態の選択」は、税務・資金調達・後継・スタッフ採用まで、開業後の経営全体に大きく影響する重要な判断です。 この記事では、個人開設と医療法人開設それぞれのメリット・デメリットを整理し、「どちらが自分に合っているか」を考える際の参考にしていただける内容をお届けします。 そもそも「個人開設」「医療法人開設」とは? まず、2つの形態の基本的な違いを確認しておきましょう。 【個人開設】 医師個人が開設者・管理者となって診療所を運営する形態です。 開設にあたっては、保健所への「開設届」を提出するだけでよく、手続きが比較的シンプルです。 【医療法人開設】 都道府県知事の認可を受けた医療法人が診療所を開設する形態です。 法人設立には都道府県への申請・認可が必要で、設立までに数ヶ月〜半年以上かかることもあります。 「医療法人を作ってから診療所を開設する」のか、「まず個人で開設し
5月1日読了時間: 5分


医療法人化のメリット・デメリット│法人化を検討する前に知っておくこと
はじめに 医療法人化は「節税になるから」という理由だけで判断すべきものではありません。 制度上の特徴を正しく理解し、メリットとデメリットを比較したうえで検討することが重要です。 医療法人化のメリット ① 所得分散による節税効果 個人診療所では、利益はすべて院長個人の所得となり、累進課税の対象になります。 一方、医療法人では、院長は法人から役員報酬を受け取り、法人には法人税が課税されるという構造になります。 役員報酬の設定や退職金の活用により、税負担を平準化できる可能性があります。 ② 退職金制度を活用できる 個人事業では自分に退職金を支給することはできません。 しかし医療法人では、理事長に対して退職金を支給することが可能です。 長期的な資金戦略を考えるうえで、大きなメリットとなります。 ③ 社会的信用の向上 「医療法人」という法人格を持つことで、金融機関からの融資・分院展開・医師採用などの面で有利に働くケースがあります。 ④ 事業承継がしやすい 個人診療所では、原則として開設者が変わると廃止・新規開設が必要になります。 一方、医療法人であれば理事
3月15日読了時間: 5分


医療法人設立にかかる費用|内訳と相場を解説
はじめに:「思ったより高い」と感じる前に知っておくこと 医療法人の設立を検討している院長先生から、費用についてこんなお声をよく聞きます。 「ネットで調べたら安い事務所を見つけたんですが、本当にこの金額で全部やってもらえますか?」 実は、医療法人設立の費用にはわかりにくい落とし穴があります。 広告上の金額が安く見えても、含まれている業務範囲が限定的で、後から追加費用が発生するケースがあるのです。 この記事では、医療法人設立にかかる費用の内訳と相場を、何にいくらかかるのかという視点で整理して解説します。 費用は大きく3つに分かれる 医療法人設立にかかる費用は、以下の3種類に分かれます。 ①実費(法定費用):法律で定められた公的な費用 ②専門家報酬:行政書士・司法書士などへの依頼費用 ③その他費用:官報公告料など それぞれ見ていきましょう。 ① 実費(法定費用) 登録免許税 医療法人設立登記の際に法務局に納める税金です。 登録免許税:約6万円(資本金の額×0.7%、最低6万円) 保健所への開設許可手数料 診療所として開設する際に発生する手数料です。..
3月15日読了時間: 4分


医療法人設立にかかる期間とスケジュール|愛知県の申請タイムラインを解説
はじめに:「すぐに動けば間に合う」は危険です 医療法人の設立を検討し始めた院長先生から、よくこんなご質問をいただきます。 「来年の春には法人化したい。今から動けば間に合いますか?」 結論から申し上げますと、動き始めるタイミングによっては間に合わないことがあります。 医療法人の設立認可申請は、自分の都合で申請できるものではありません。 都道府県が定めた受付スケジュールに合わせて動く必要があり、そのスケジュールを知らずに準備を始めると、1年近く待つことになる場合もあります。 この記事では、愛知県における医療法人設立のスケジュールと、全体の期間感をわかりやすく解説します。 まず知っておくべき「愛知県の年2回申請」 愛知県の医療法人設立認可申請は、年2回受付が行われています。 おおむね以下のスケジュールです。 第1回:5月頃に説明会→夏頃に申請受付 第2回:11月頃に説明会→翌年1〜2月頃に申請受付 そして愛知県特有の重要ルールがあります。 説明会への参加が申請の必須条件です。 説明会を受講していないと、申請書類を受け付けてもらえません。...
3月15日読了時間: 4分


医療法人化を検討する前に整理すべき5つの経営判断
はじめに:「節税になるから」だけで法人化を決めていませんか? 医療法人化を検討するきっかけは、多くの場合「税理士さんから節税になると言われた」です。 確かに節税効果は法人化の大きなメリットの一つです。 しかし、医療法人は作った後の方がずっと長い制度です。 設立後に「こんなはずじゃなかった」と感じても、解散・変更には多大な時間とコストがかかります。 手続きを始める前に、まず経営判断として整理すべきことがあります。 この記事では、法人化を検討する院長先生に事前に考えておいてほしい5つのポイントを解説します。 ① 誰を理事・監事にするか 医療法人には理事3名以上・監事1名以上が必要です(小規模な場合は理事1名以上・監事1名以上の場合もあります)。 よくある構成は「院長・配偶者・親族」で固めるパターンですが、これには注意点があります。 医療法人は公益性の高い法人であるため、理事の親族等が占める割合に制限があります。 身内だけで固めようとすると、要件を満たせない場合があります。 また、監事は理事や職員を兼務できません。 「誰でもいい」と安易に選ぶと、後々の
3月15日読了時間: 4分


医療法人設立認可申請の流れと準備のポイント
はじめに:「法人化したい」と思ったら、まず知っておくべきこと 医療法人の設立を検討し始めたとき、多くの院長先生は、「どこに相談すればいいかわからない」という壁にぶつかります。 税理士さんから「節税効果はありますよ」と教えてもらったけれど、具体的な手続きの流れや、何をいつまでに準備すればいいか分からない——そんなご経験をされた先生も多いのではないでしょうか。 この記事では、医療法人設立認可申請の流れを、準備段階から認可・登記まで、ステップごとにわかりやすく解説します。 医療法人設立、最初に知っておくべき「大前提」 手続きの流れに入る前に、一つだけ絶対に押さえていただきたいことがあります。 医療法人の設立認可申請は、都道府県への申請スケジュールが年1〜2回しかありません。 ※都道府県により異なります。 ※例えば、愛知県では、設立認可申請にあたって説明会への参加が必須であり、その説明会が年2回(5月頃・11月頃)開催予定とされています。 これを知らずに「来月から動こう」と思っていると、タイミングを逃して1年近く待つことになります。 実際、この点を見落と
3月15日読了時間: 4分
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